合格者の1人になる!社会福祉士精神保健福祉士国家試験対策

これまでたくさんの受験生と一緒に勉強してきました。合格したあとの学生の顔はいつみても晴れ晴れしていて、気持ちいいものです

エスピンアンデルセンの福祉国家レジーム


エスピンーアンデルセン の著書
「福祉資本主義の3つの世界」

で、提唱した福祉国家レジーム

まずは福祉国家を3つに分類しています。

自由主義レジーム
保守主義レジーム
社会民主主義レジーム

まず「脱商品化」というキーワードを理解しなければ・・・

脱商品化とは

もし、働けなくなっても、生活を維持できる可能性が高いと
脱商品化指標は高いということです。

脱商品化が指標が低い=仕事をしないと生活が維持できなくなる
脱商品化指標が高い=働けなくなっても生活が維持できる!

自由主義レジーム
市場の役割が非常に大きく、基本は市場の自由(競争)に任しています。
脱商品化指数は一番低く、その結果、
福祉に依存しなければ生活できない人にに選別的に給付が行われます。

福祉サービスや社会政策は例外的に選別主義的に提供されるので
結果、受給者とそうではない層がはっきりとわかれやすく
社会的階層が二重構造になりやすいと指摘しています。

例えばアメリカ・カナダ・オーストラリアなど
一般的に「自己責任が強い」イメージの国が多いですね。

③ 社会民主主義レジーム
①と全く反対の考え方を持っているのが社会民主主義レジーム
福祉サービスが非常に普遍的なものとして提供され、
政府の役割はかなりおおきくなっています。
サービスの責任は社会が責任をもって提供するという考え方です。

①は市場の役割が大きく、③は政府の役割が大きいという違いがあります。

いわゆる福祉国家スウェーデンなどの北欧諸国がこれに該当します。

②の保守主義レジームは①と③の中間に位置付けられています。

社会保障制度は充実していますが、
社会全体を平等化するというよりも、
現役時代の階層構造を再生産するという機能もはたらいています。
(例えば現役時代の収入に応じて年金の保険料が決定し、
  その保険料に応じて将来の年金額が決定するという仕組みを
 想像してみてください)

ドイツ、フランス、イタリアなどの社会保険中心の国が該当します。

ところで、選別主義とは?

福祉サービスの提供において。
利用者要件を限定することにより、
利用者を選別することです。
メリットはニーズの高いものに重点的にサービスを提供できる点。
デメリットはスティグマを生じやすい点と言われています。

その反対の普遍主義とは?

サービスを必要とするすべての人に平等に提供されるので
「誰でも使っている」という気持ちがうまれやすく
スティグマは生じにくいと言われます。
一方で誰でも使える=お金がかかるということなので、
財政上の負担は大きくなります。

現代社会と福祉などを考える
基礎となる区分だと思っています。

ちょっと難しいように見えますが、
意味を理解できると
案外、定着しやすい知識です。